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扇は京都生まれ

扇の誕生は平安時代の初期。最初の扇子は「檜扇(ひおうぎ)」と呼ばれ、木簡(もっかん)という細長く薄い木の板を綴り合わせたものでした。その後形状は洗練され、扇面は上絵で飾られ、宮中女子の間に広まりました。続いて竹や木を骨として、片面にだけ紙を貼った「蝙蝠扇(かわほり)」という紙扇が登場しました。これは扇を開いた形が蝙蝠(こうもり)が羽を広げた姿に似ているからともいわれています。平安時代も後期になると、扇の骨に透かし彫りをした「皆彫骨(みなえりぼね)」や「透扇(すかしおうぎ)」、「切透扇(きりすかしおうぎ)」が生まれ扇子も多様化してきました。

ヨーロッパにまで広まった扇。

鎌倉時代になると、禅僧などによって扇は中国へ渡りました。そこで紙が両面に貼られるスタイルに変化し、室町時代に「唐扇」として逆輸入され、日本の扇にも使われるようになりました。また、この時代に現代の日本の扇の基本となる形が確立しました。江戸時代に入ると、扇作りは、冠、烏帽子作りとともに「京の三職」として栄え、庶民の日常生活へ普及。江戸時代後期になると、扇はインドやルイ王朝のヨーロッパにまで伝わりました。

日本人の一生を彩ってくれる扇。

今でも扇は人生の節目に登場します。初めての宮参りで扇を奉納することに始まり、3歳、5歳、7歳の祝事の神詣では必ず扇を持ちました。7歳になれば、童用扇を持つようになります。京都では13歳になると行う十三参りを境に扇も大人用に変わりました。大人となればそれぞれの好みの扇子や家特有のきまりの扇子をもつことも許されました。現在でも、茶道、舞い、結納・結婚式、落語、狂言、能、投扇興など、扇は多くの場で活躍しています。

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